
特化した専門のお仕事をしていると、仕事以外のシーンでついついクセで出てしまう「職業病」といわれるのが出てしまうこと、ありませんか?
こういった職業病は、飲食店でホールのお仕事をされている方にはとくに起こりうるのでは?と思い、学生時代のアルバイトや今も現役で飲食店のお仕事をされている方たちに伺ってみたところ、あるあるネタも含めてたくさん話していただきました。
ということで、今回は飲食店あるあるとして、ホール編のお話をしてまいります!
※前回のキッチン編はコチラから!
飲食店あるあるについて-キッチン編
飲食店のお仕事経験者なら共感できること間違いなし!
未経験の方でも、あるあるネタをみているだけで飲食店のお仕事の魅力も伝わると思いますのでぜひ見ていただけたら幸いです。
今回は居酒屋・ラーメン・ファミリーレストラン・イタリアンで接客業務をされている方々に話を伺いました。
やはり、業態は違えど「わかる!わかる!」と共感される内容ばかりだったようです。
それでは、ご紹介してまいります。
完全に職業病あるあるですね。
声が出そうになるこの感覚は、飲食店に限らず接客業をされている方ならわかるのではないでしょうか?
逆に自分が反応しないお店は「活気のないお店」というレッテルを貼るみたいです…!

ホールあるあるの定番らしいですね。
しかし、お腹が空いている時にはとにかくしんどいようで、食べたくても食べられない、最凶の食テロともいうようです…。
みなさん理由はわからないようでしたが、ピークの波が過ぎて、締め作業を前倒しで進めようとすると、なぜか閉店ギリギリに団体のお客様のご来店があるという…!
ラーメン業態で働いている方は「もはや100%の確率です」ともおっしゃってました。(笑)
「ドリンクorフードの方ラストオーダーですが、いかがでしょうか?」とお声がけをすると、尋常じゃないオーダー数が返ってくるそうです。
一方、お客様も食べる飲むのタイミング・順序を考えていたけど、ラストオーダーになったから一気に頼むしかなかったという理由もあるようです。
これは満場一致のあるあるでした!
閉店時間になり、最後のお客様がおかえりになってクローズになったタイミングで、スタッフの誰かが
「ノーゲス(No Guestの略)です!」とみんなに伝わるように言います。
これを聞くと、あぁ今日も終わった〜と達成感がすごく込み上がってくるんだとか。
言ったスタッフもお客様が誰もいなくなった静寂のフロアに「ノーゲスです!」と響く感覚がすごく気持ち良いみたいです。
注文をうかがう際に「このひと、これ頼むだろうな…」と、ひとりで勝手に予想する小さな遊びをするようです。
そして、連続で当たると「私、エスパーなのかな!?」と勘違いをして、その話を先輩に自慢して、「真面目に働きなさい!」と怒られて、実は先輩もやっていた話で盛り上がる…までが、あるあるなのだそうです。(笑)
話を聞くと、この緊張感は2パターンあるそうです。
ひとつめは常連さんになりかけているお客様の場合。
「え、これで良いんだよね…!?いや、確認したら失礼だし…」というジレンマが襲ってモヤモヤしながら、結局聞いちゃうパターン。
ふたつめは自身がまだ新人で日が浅いため、常連さんの「いつもの」を把握できていない場合です。
これに関してはスタッフ間で事前共有していれば問題ないでしょう。
前述の注文を勝手に予想についての応用編(?)ですが、常連さんにもなると大体同じメニューを頼まれることが多いようです。
そこで違うメニューの注文をした際に、注文を受けたスタッフがまずびっくりする→キッチンにオーダーを通す→スタッフ間でまるで黒幕を知ったかのようなトーンで「え!?どうしてあの人が!?」となるそうです。
しかしながら、常連さんもたまには違う料理だって食べてみたいものです。人間だもの。
これがあるあるネタだと知ると、筆者の私もどう思われてるのか心配になりますね。(笑)
一定のメニューだけを頼むお客様、最後になぜか必ず飴をくれるお客様などなど、名前がわからない分、どうしても自分の中でニックネームをつけてしまうんだそうです。
事前の朝礼などで打ち合わせはするようですが、通常業務をしながらのピンポイントなサプライズイベントは、スタッフ間ではすごく緊張感があるようです。
しかしながら、お客様が喜ばれている姿をみられたときの達成感や、お客様にの嬉し涙にもらい泣き…なんてところもサプライズイベントのいいところとおっしゃっていました。
料理を考案したひとに軽く恨んだこともあるほどの難しい料理名に、料理の内容…。
もちろんしっかり覚えたうえでお客様へ提供はします。
しかし、やっぱり噛んでしまう状況はあるとのことでした。
そういう時は、「本当に何事もなかったかのように勢いで乗り切る」という、インタビューをした方々満場一致の対策方法があるあるネタです。
ドリンク・料理に関して、あと一口分残ってるよ…ね?くらいの絶妙なちょい残しのときに
「これは下げていいのだろうか?」と一旦立ち止まるそうです。
このあるあるは、繁忙期である忘年会シーズンを経験した全員がおっしゃっていましたね。
すこしでも洗い場が滞ると、大変なことになります。
繁忙期である忘年会シーズンは何かと足りない問題に直面するそうです。
忘年会シーズンは何回転も来客があるので、すぐにリセット(次のお客様が入れるようにテーブルセッティングをすること)しなくてはいけません。
そこで、何回も往復してお皿・コップを下げるのではなく、バッシングケースを持っていき、そのケースにまとめ積めをして持っていけば、すぐにリセットができるというわけです!
しかし、問題なのはバッシングケースの重さ。これで腰を痛めたという声もありましたので注意が必要ですね。
たしかに水を張っても、汚れで中が見えない状態でバシャバシャするのも怖いですよね。
この経験をされている方はシンクに水を張らないようにして、皿洗いをするそうです。
同じ仕事をしているがゆえのあるあるですね。
逆に自分がハンディを打っているときにこれをされると「飲食のひとかな?」と、勘づくんだそうです。
これも同じ仕事をしているがゆえのあるあるだそうです。
そして逆の立場でこれをされると「やっぱり飲食のひとだ!」と、確信づくんだとか。

「英語喋れないよ…」とホールスタッフ間で誰が接客しに行くか軽く話し合うみたいです。
グローバル化も強くなっている昨今、英語はある程度学んでおいた方がいいなとこのタイミングで実感することが多いようです。
ドリンカーあるあるだそうで、〇〇mlは氷何個の高さ、〇〇mlだと色味はこれくらい…など独自の目分量を身につけていくそうです。しかも、それがちゃんと正確なんだとか。
ぜひマニュアル化してほしい。(笑)
ピークタイムの前には必ず3番(トイレ)を回すこと。
「ここで3番に行かないままピークタイムを迎えると自分も辛くなり、スタッフのみんなにも迷惑をかけてしまうため、必ず行って欲しい!」と、店長がよく言ってたなぁと話していました。
あるあるというよりは飲食のお仕事を始めようとしている人たちへ注意すべきメッセージにも聞こえました。

キッチン編でもありましたがやっぱりありました、少数派あるある。
キッチン編と比べるとホール編はかなり個性的な内容もなかにはあるので、順に紹介します…!
これまたいきなり強烈な少数のあるあるがきましたね。
もはや初見では理解できず。(笑)
女性スタッフの方からのお話で、ピークタイプ中にボールペンの出し入れの時間ですら惜しい時に、とっさに爪で線を引いてチェックをおこなうようです…。
暗証番号入力の際、プライバシー防止のためにスタッフさんが後ろを向いたり、視線を外して待っている時がありますよね?
その待っている時に「私、今何してるんだろ」と謎の感覚に陥って、笑ってしまうそうです。
この話を聞いた周りの経験者は苦笑をされていたので、間違いなく少数派あるあるでしょう…。(笑)
特に、水通しのタイミングがとにかく気持ちいいみたいです。
少数派のあるあるではありましたが、動画で調べた筆者の私も共感できるものがありました。
Gを連想するとの理由で入れ替え前のフライヤーの油を見るのがとにかく苦手のようで、その油を見て以降、フライヤー前には極力近づかなくなったんだとか…。
料理で唐辛子の小さい輪切りを散らすものがたまにありますよね?
ペペロンチーノなどのパスタ料理に入っていたりする、アレです。
これを食べずにきれいに避けているお客様が多く、イタリアン業態では箸ではなくフォークとナイフなので器用に取っているお客様を見たり、お皿を下げるとき心の中で「器用だなぁ、健気だなぁ」と微笑ましく思うんだとか。
かなりピンポイントなお話かもしれませんが、嫌いなものが入っている時にもみなさんきれいに取り除いたりしますよね?
あの感覚に似ているのかもしれません。
ラーメン業態というこピンポイントなお話だったので少数派あるあるに…。
食券を使わない多くのラーメン屋のスタッフは誰が、何のラーメンで、トッピング、脂の量、味の濃さ、麺の硬さを全て覚えています。
働きはじめのときはかなり苦労するそうですが、慣れれば自然と覚えられるとのことです。
いかがでしたでしょうか?
読んでいただけたアナタにも「わかる!わかる!」と共感していただけたでしょうか?
「いろんなお客様を接客するので、人を見る目が養われた」
「この仕事をしていると思いやりの気持ちが持てるようになる」
これらに関しては、インタビューをさせてもらった方々がおっしゃっていたことですが、ホールスタッフのお仕事をする中で、すごく大切な部分だと思います。
インタビューをしてみて、キッチンスタッフのあるあるでは技術面の部分が多かったですが、
ホールスタッフあるあるでは、人間面の部分が多く出ていた印象がありました。
こういったホスピタリティを持てることや、人とひととの関わりが強いことがホールスタッフのお仕事の大きい魅力なのではないでしょうか。
今回はホール編でしたが、ぜひぜひ他のシリーズも読んでみてください!