551蓬莱の豚まんについて調べてみた

四角

みなさんは551蓬莱の豚まんはご存知でしょうか?

551蓬莱のある新幹線等の乗車駅で一度は嗅いだことがあるんじゃないかと思うくらい強烈な匂いを発する、アレです。
個人的にはマックの匂いより全然強いと思います。(笑)

しかしながら、地元の方にとって長年愛されるソウルフードとして、観光客の方にはお土産の定番として551蓬莱の豚まんは大人気で、常にお店の前には行列ができています。

もちろん人気の理由には「美味しいから」ということが挙げられますが、調べていくうちに551蓬莱はその美味しさのためにとてつもないこだわりを持っていることがわかったのです。

そこで今回は、551蓬莱の豚まんについてお話ししていきます。
知らない方も知っている方もきっと食べたくなるかと思います。(笑)

 

そもそも、551蓬莱の豚まんとは?
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ではまず、551蓬莱(読み方は「ごーごーいち ほうらい」)がどういうお店なのか、そして売られている豚まんについてをお話ししていきます。

551蓬莱とは、株式会社蓬莱が関西エリアを中心に運営している中華レストラン、テイクアウト専門店のことをいいます。
そして、元々は台湾人であった羅邦強さん(ロー・パンチャンさん、以下ローさん)が1945年(昭和20年)に開業した蓬莱食堂からのれん分けして始まったお店になります。

店名の由来としては、成功を夢見ていたローさんにとって日本は夢の国と思っていたので、桃源郷を意味する「蓬莱」からです。
そして、ローさんが吸っていたタバコ「State Express 555」のロゴを見て、アラビア数字は世界共通でわかりやすいという点と当時の蓬莱の電話番号が「64-551」で、味もサービスもこ(5)こ(5)がいち(1)ばん!という語呂合わせから「551」をあわせて「551蓬莱」となりました。

551蓬莱は着実に事業を拡大化して大阪内に店舗を増やしていき、大阪だけでなく兵庫・京都・滋賀・和歌山といった関西エリアにも出店して現在(2021年4月)の店舗数は59店舗と、関西を代表するお店となったのです。


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そして、その551蓬莱の中で一番人気なのが、テイクアウト専門店で売られている「豚まん」です。

開業当時の蓬莱食堂では中華料理ではなく、カレーライスやうどんを提供していたそうです。ローさんは神戸で天津包子という肉まんが売れていることや、神戸の元町にある中華街が流行っているという情報をキャッチします。

これらの情報から手軽に食べられてボリュームもある肉まんは大阪の人にウケるかもしれないと考えたローさんは、小籠包のように小ぶりだった神戸の天津包子とは違い、サイズも大きめにして味付けも日本人好みにした蓬莱の豚まんを開発しました。

ちなみに、どうして「肉まん」ではなく「豚まん」なのかというと、関西の人たちは牛肉を食べることが多かったので、「肉まん」にすると牛肉入りの饅頭というイメージを持たれてしまうことから、豚肉入りの饅頭ですよとわかりやすいように、あえて「豚まん」としました。
あわせて、商品名を「豚まん」にしているのには「豚饅頭」という言葉より歯切れも良く、キャッチーで覚えやすくて言いやすいからだそうです。

こうやって誕生した551蓬莱の豚まんは一気に大ヒットしました。

今も創業以来変わらずの製法で作られており、なんと1日平均17万個も販売されています!
ここで豚まんの販売個数を10年間で計算すると、地球が3.5周できちゃうくらいの長さ(通常の豚まんの直径を8.5cmとして計算) になるんだとか…。凄すぎる。

 


なぜ551蓬莱の豚まんは人気なのか?どうして関西圏だけなのか?

ではここで、551蓬莱の豚まんはどうして1日に17万個も売れているほどに人気なのかをお話ししていきます。

そして、どうして関西圏だけの出店で他の圏ではお店を出さないのかという疑問についても人気の秘密から解き明かしていこうと思います。

 

生地へのこだわりが尋常じゃない
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豚まんに使われる豚肉は赤身と脂身のバランスに気を使い、玉ねぎは甘みのある淡路島産のものを使用、食感を出すためにそれぞれをダイスカット、調味料も企業秘密…というように餡(カヤク)へのこだわりはすごいものですが、それを包む生地(ネタ)へのこだわりはもっとすごいです。

実は豚まんのネタはとても繊細で、生地を捏ねて完成した後も生地に含まれるイースト菌が発酵し続けるため、発酵しすぎてしまうとネタは劣化してしまい豚まんに使えるものにはならなくなるんだそうです。

では、この最高の発酵状態のままでいられる時間はどれくらいまでなのでしょうか?

その時間は、なんと150分。2時間半です。めちゃくちゃ短いです。

この生地は大阪市の浪速区桜川にあるセントラルキッチンで作られており、つまり作られてから150分以内に各店舗に届けないといけないのです!めっちゃくちゃシビア…。

となれば、必然的にセントラルキッチンからお店へ届けられるエリアは決まってくるので、それ以外のエリアに出店することは不可能になるのです。
東京に551蓬莱が無いのには、こうした理由があったんですね…。

しかしながらセントラルキッチンからお店へ届けるとなると、お店ごとに距離が変わってくるので発酵時間が変わってくるのでは?と疑問に思う方もいるかと思います。

それについてはもちろん対策をしており、ネタに加える水の温度を微妙に調節して発酵時間を早まらせたり遅らせたりして、コントロールしているのです。

特に昨今では配送費がかなり上がっているのにもかかわらず、こうした生地の発酵時間によって、1日に何便も同じものを同じ店に届けています。
普通だったらやりたくない方法かもしれませんが、お客様に最高の豚まんを提供するために敢えてしていると考えると、凄まじいこだわりですよね…!

めちゃくちゃ売っているのに、機械を使わず店舗で手作り、手包みをしている
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さぁ、生地が最高の状態を保てるタイムリミットは150分。
お店に届けられたら、急いで豚まんを作らないといけません。

ちなみに市販の中華まんで有名な中村屋は機械を使って、1日約40万個もの中華まんを生産しているそうです。
もちろん機械を使って大量生産で作られているはいえど、中村の中華まんはご存知の通りおいしいですよね。

しかし、551蓬莱では1日約17万個も売れる豚まんはなんと機械を使わずに全て店舗の人間で手作り、手包みをしているのです。
中村屋と比べると人件費も余計にかかるし機械で包んだ方が効率的かと思えますよね…。

ただ、これにはちゃんとした理由があり、前述の通り551蓬莱の豚まんは生地をはじめ非常に繊細なものなので機械で包んだものと手包みのものとでは、蒸しあがり方も味も全く違う豚まんになるんだとか。

だからこそ、手作りの豚まんのほうが美味しい味になるというこだわりからどれだけ人件費がかかろうとも機械を使わないで、店舗で手包みをおこなっているのです。

手包みの技術は厳しい練習を重ねてきた人たちしかできない

551蓬莱の豚まんは人件費をかけてでも、全て手包みで作るということはわかりましたが、その手包みをしている人はどんな方達なのでしょうか?

もちろん、店舗のスタッフの誰もが豚まんを作っていいものではありません。
豚まん作りは高い技術が必要なのです。

たとえば中華まんだけでなく、カレーパンとかクリームパンでもあるあるな話ですが、一口目を食べた時、中身に辿り着かなかったなんてことありませんでしたか?
つまり、中身の餡は綺麗に真ん中に入れておかないと一口目から食感が変わってしまうので、包む技術はしっかり練習しないと身に付きません。

その豚まん作りの技術に関しては、師匠から弟子へしっかりと教えられていきます。
最初は小さく丸めた生地をネタ代わりにして手包みの練習をするそうで、師匠から合格をもらえるまで、お弟子さんは何度も何度も練習します。

教えるための人件費もそうですが、教える方の大変さもうかがえますね…。
しかし、美味しさのために手包みの強いこだわりがあるからこそ、技術の継承は欠かせないものなのかと思えます。

そして、たとえ合格をもらえたとしてもそれが決してゴールではないのです。
豚まん1個を包むスピードでは合格点としてだいたい15秒ほどで作れるようですが、達人の域に達すると7.5秒で作れてしまうんだとか。
要するに同じ時間で倍の豚まんが作れてしまいます。すげぇな、師匠。

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また、手包みがゆえに豚まんの形は店舗というより作り手によって変わってくるので、そこが551蓬莱の豚まんの魅力のひとつでもあります。

豚まんの形のことをスタッフ間では「顔」といいます。
そのため、ここのお店のスタッフが作る豚まんは「イケメン」、あっちのお店の豚まんは「美人」、よもやあそこのお店の豚まんは「個人的にはタイプじゃない」なんてこともあったりするんだとか。

カラシは別の業者に頼まずに、まさかの自社製造
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豚まんには欠かせない、名脇役といったらこの「カラシ」です。

一般的にこういうおまけ的なものでついてくるカラシや醤油は、専門で作っている別の業者さんから仕入れているケースがほとんどですが、551蓬莱で付いてくるカラシは、なんと自社で作られています。

普通に考えれば自社生産だとコストもかかるし効率も悪くなる気がしますが、豚まんに合う味で鮮度のいいカラシを追求した結果、それに合うカラシを作っている業者がいなかったので自分たちで作ることになったんだそうです。
…今までのこだわりを聞いているので、もはや驚きません。(笑)

ちなみに、この特製カラシですが市販のカラシとは違って余計な添加物や保存料を使っていないため、2〜3日で色が変わってきて味も大幅に劣化します。
なので、いつもの感覚で冷蔵庫にカラシをストックしないようにしましょう。


まとめ

いかがでしたか?

蓬莱551が長年愛される理由には、お客様に喜ばれる美味しさのための素晴らしい企業努力とこだわりがあったんですね。
逆に言えば、こうした長年愛されるお店づくりにはここまでのこだわりを持たなければいけないのかもしれません。

そしてどうでしょうか、551の蓬莱の豚まん、食べたくなってきたんじゃないですか!?(笑)

残念ながら製造の都合上関西圏だけにしかお店がないので、関西へ行く機会がありましたら、ぜひみなさんも551蓬莱の豚まん、食べてみてくださいね!

 





この記事を書いた人
クックくん顔
クックくん

食べるのも料理するのも大好きなアラサーフリーター。
休日は美味しいものを求めてプチ旅にでます。
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