ジンソーダは第二のハイボールになるか

四角

居酒屋・宅飲みで、もはや定番になったハイボール。
スッキリしていて、食事にも合わせやすいし、炭酸水ではなく様々な飲み物と割っても美味しいですよね。
しかし昨今、ハイボールに変わる新定番になるのでは!?といわれているお酒の飲み方が出てきたのです。

「それはまだ、流行っていない…」
このキャッチコピーのCM、見たことないですか?

そう、それは…ジンソーダです!

そこで今回は、「まだ、流行っていない」けど居酒屋の新定番になりそうなジンソーダについて調べてみました!

ジンソーダ未経験の方もこれを見ていただければ、間違いなく飲みたくなるはずです。(笑)

それでは、いってみましょう!

 


ジンソーダとは?


では、ジンソーダとは、一体どんな飲み物なのか?
まずはそこから説明しないといけませんよね。

ジンソーダとは
醸造酒である、ジンというお酒を炭酸水で割った飲み物のことを指します。

 

ジンソーダとジントニックの違いってなに?
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え、ジントニックとは違うの?と思っている方もいるとは思いますが、
ジントニックは炭酸水ではなく、トニックウォーター(炭酸水に糖分と柑橘系のエキスが入ったもの)で割ったものになります。

ジンソーダとジントニックの違いは分かったと思いますが、聞いてると風味がついてるトニックウォーターを使ったジントニックのほうが良さそう…なんて思いませんか?

しかし、ジンソーダとジントニックには大きな違いがあるのです。


それは、糖質です。
ダイエットをする際に、「低糖質」や「糖質制限」という言葉をよく聞きますよね?
最近のダイエットでは、カロリーより糖質を気にする傾向が増えているのです。

ではここで、ジンソーダとジントニックの糖質についてお話ししましょう。
元となっているジンに関して、糖質はシングルサイズのショットグラスくらいの量で大体0.03gとかなり少ないです。

ジンソーダは割っているものが炭酸水ですので、糖質はもちろん0gです。
一方、ジントニックで使われるトニックウォーターは、糖分が足されているため糖質が高くなっています。

どれくらい高いかというと、有名なウィルキンソンのトニックウォーターの成分表を見ると、100mlあたり、糖質は9.4gです。これを350mlに換算にすると、なんと32.9gになります!
この数値は、WHO(世界保健機関)が推奨する1日における糖類摂取量の25gを余裕で超えています。

ちなみにですが、お酒のど定番であるビールの糖質も調べてみましょう。

有名どころのアサヒスーパードライの成分をみると100mlあたり、糖質は3gです。
これを350mlで換算すると10.5gになります。
なんと、糖質が高いといわれているビールより、ジントニックの方が全然糖質高いという結果になりました…。

ジントニック、飲み過ぎには注意した方が良さそうですね。
逆に、ジンソーダは糖質面はそこまで気にしなくても大丈夫そうですね!

 


そもそも、使われてる「ジン」ってどんなお酒なのか?


ハイボールでは、一般的には認知されているお酒「ウィスキー」が使われていますが、ジンソーダに使われているお酒、「ジン」についてはそこまで知られていないのではないでしょうか?
アニメ好きな方だと、コナンに出てくる黒の組織のメンバーを真っ先に思い浮かべるんじゃないかと思います。(笑)

ジンの定義として
大麦やライ麦、じゃがいもなどの農作物由来のアルコールを原料として、ジュニパーベリーというスパイスを主体として、その他香料を加えたもので、かつアルコール度数が37.5%以上のものをジンと呼ぶのだそうです。

さらに、ジンには蒸留ジンや、ロンドン・ジンというような種類のものもあります。
蒸留ジンは、ジュニパーベリーなどの香味を加える際に蒸留で抽出して作るジンを指します。
ロンドン・ジンは蒸留ジンに入りますが、香味を加える際には人工のものではなく天然のものだけしか使えない、糖分以外の添加物は入れてはいけないなどなど、定義づけがさらに厳しくなった蒸留ジンのことを指します。

とりあえず、ジンはアルコール度数が高くて、スパイスなどの風味を効かせたお酒というわけです。(笑)

しかしながら、このジンですが調べれば調べるほど奥が深くてハマったら抜け出せない沼のようなお酒でした。(笑)

次項では奥が深いといわれる理由についてお話しします。

 


ジンの味はボタニカルで決まる


前述の通り、ジンとはアルコールにジュニパーベリーやその他香料を使って香り高く、アルコール度数が高いお酒というのがわかりました。

そして、ジンが奥が深いお酒といわれる理由が、香味をつけるジュニパーベリー…ではなく、「その他香料」の違いで様々な味のジンがあるからです。

その他香料とは植物から作られたもの、通称「ボタニカル」です。

このボタニカルに違いを出してオリジナルのジンがどんどん作られて、世界にはなんと6,000種ものジンがあるとまでいわれています。

そう、ジンのキーワードは「ボタニカル」なのです!

 


日本でもブームが来てる?クラフトジン


前述でもお話ししましたが、ジンは植物からつくられた「ボタニカル」の香味がキーワードです。
しかし、ジンの定義としてはジュニパーベリーというスパイス(もちろんこれもボタニカルなんですが)を主体としなくてはいけません。

そこで、ジンの作り手がジュニパーベリーは入っているものの、それを主体にせずいろんなボタニカルを使ってアレンジを加えた、複雑な香りがするジンを作りました。

それが、クラフトジンです。

クラフトジンが登場したことにより、各地方の名産物をつかったものや、ハーブや果物を使った個性的なジンが生まれました。

日本でも、クラフトジンは注目されました。
香り豊かでオシャレなお酒として飲む人が増えてきて、いろんなクラフトジンを取り扱うバーも増えたんだとか。

 


ジンソーダが流行る理由のひとつ?ジャパニーズクラフトジンについて


世界で作れているなら、日本にだって原産のボタニカルが豊富にあるんだし、日本製のクラフトジンを作れるはずだ!

こうして誕生したのが、ジャパニーズクラフトジンです。
名前長いですね…。(笑)

この日本製のクラフトジンに使われるボタニカルの例としては、ゆずやかぼすなどの柑橘類から山椒やヒノキ、シソといった日本では馴染みのある素材を使ったものや、ゴーヤや温州みかんといった特産物を使ったものなどがあります。

つまり、ジャパニーズクラフトジンとは日本特有のボタニカルを使って、西洋と和の伝統を融合させたジンといっていいでしょう。

ここでジンソーダの話に戻ります。

前述でお話ししたジンソーダのCMですが、流している会社はサントリーで、使っているジンもサントリーが作ったジャパニーズクラフトジン、「翠-sui-」なのです。


この「翠-sui-」に使われている国産ボタニカルは柚子・緑茶・生姜で、日本人の味覚に合わせて、風味もスッキリしたものなのでどんな食事にも合わせられます。

味が濃く油を使ったものが多い居酒屋の料理に翠のジンソーダがバッチリ合うからこそ、ジンソーダを新定番にしたい!というのも納得ですね。

 

流行るといわれるのには理由がちゃんとあった!ハイボールとの共通点
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ジンソーダの魅力もだんだんとわかってきたところで、流行るであろうといわれる理由について考えていきます。

その考察として、今やビールと同じくらい居酒屋の定番となったハイボールとの共通点にフォーカスを置くと理由がみえてきたので、順を追って説明していきます。

 

1.健康面で優秀な点


ハイボールが流行った理由のひとつとして、崩れることのなかったお酒の定番ビールに比べて「プリン体が0・糖質も0」という点が挙げられます。
ビールに含まれている、痛風の原因であったプリン体が0というところは、当時かなり注目されていた記憶があります。

そして、ジンソーダに使われるジンも実はプリン体が0で、糖質も前述の通り限りなく0に近いです。
さらに、ジンはハーブやスパイスといったボタニカルをふんだんに使っているため、様々な健康効果が期待できるのです。実際に、昔は薬として用いられたこともあったんだとか。

そのため、ジンソーダはハイボールと同じ感覚で飲むことができて、かつ健康面でも優秀なのです。

 

2.居酒屋の料理になんでも合う!
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ハイボールと唐揚げの相性が抜群だと謳った「ハイ・カラ」のCMをみなさんは覚えていますか?

甘さを抑えたスッキリとした味と炭酸の爽やかさも相まって、ハイボールは揚げ物や味の濃い料理にも合う点から居酒屋の料理との相性が非常に良かったところも定番化した理由のひとつといえるでしょう。

前述でお話もしているので、もうわかるとは思いますが(笑)
ジンソーダも甘さを抑えていて炭酸の爽やかさがあります。

それに加え、ジャパニーズクラフトジンは日本のボタニカルを使っておりるため、さらに日本人に合わせた味になっているため、ハイボールより居酒屋の料理になじむ可能性を秘めているのです…!

 

3.銘柄・種類が豊富


ハイボールが流行るきっかけとしてジャパニーズウィスキーを使ったのが始まりですが、流行りだしたころから、色々な種類のウィスキーでハイボールを飲んでみたい!という声が出始めて、1種類だけではなく様々な銘柄のハイボールが飲食店に置かれるようになりました。

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そう、ウィスキーは世界のものを含めると3,000種類もあるといわれているのです。

いろいろな種類のハイボールを飲んでみたい!というお酒好きの探求心をくすぐる要素もあるからこそ、ブームが廃れることなく定番化となったのでしょう。

ジンソーダも今はCMで流しているジャパニーズクラフトジン「翠-sui-」がはじまりですが、前述で話した通りジンも種類は豊富で、世界のものを含めると6,000種類です。単純に倍です。

となれば楽しむ要素が多くなり、一時のブームではなく定番化するのでは?と考えられるのです。

 

4.ブームの仕掛け人がサントリー


飲食店出身の方ならもうお察しの通りかもしれませんが、ハイボールを流行らせようとした仕掛け人は「サントリー」で、ジンソーダを流行らせようとしているのも「サントリー」なのです!

元々ハイボールのブームは「ウィスキーが、お好きでしょ♪」で有名な、サントリーのウィスキー「角」と吉高由里子さんのCMで有名な、「トリス」のハイボールからがスタートだといわれているのです。

ちなみに、前述でお話しした「ハイ・カラ」のCMも、サントリーです…!

そしてブームを大きく牽引してくれたのが、当時の飲食店です。

私が通っている飲食店の店長からハイボールブームの思い出話を聞いたのですが、まずハイボールを導入しようと思った理由は「原価率が低くて粗利がめっちゃ出るから、経営面でもすごく助かった」ということです。
また、「ハイ・カラ」販促のおかげで、もともと唐揚げの原価率も低いから相乗効果があったとのことでした。

こうした点で、お客さんにとっても料理とお酒を美味しく楽しむことができて、売っている飲食店にとっても大きいメリットがあったため、ブームから定番化にまで昇華できたのだといえます。

もちろんジンソーダも原価率は低く粗利も出やすいし、居酒屋の料理との相性も良いことからサントリーさんはハイボールのように流行らせようと思っているからこそ、今後のジンソーダブームがどうなっていくか楽しみなところです。

 

まとめ

いかがでしたか?

ジンソーダ飲んでみたい…と、興味湧いてきたんじゃないですか?(笑)

今回、ジンソーダについていろいろ調べた中でCMの通り「それはまだ、流行っていない」段階ではあります。

しかし、流行りそうな要素・魅力がちゃんとあるからこそ、これからのジンソーダブームがどうなるか気になりますし、このブームをきっかけに飲食業界が盛り上がる明るいニュースになってくれることを願っています。



この記事を書いた人
クックくん顔
クックくん

食べるのも料理するのも大好きなアラサーフリーター。
休日は美味しいものを求めてプチ旅にでます。
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